観光都市になれるか?釧路
- 2016.2.10
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先月末に、釧路市は「観光立国ショーケース」として釧路市を含む全国の3都市のひとつに、観光庁から指定されました。
観光庁サイトがあるので詳細はこちらを参考に。
簡単にいうと、これまでの外国人観光客は基本おおきな有名都市ばかりに集中していたので、それを地方にも誘客して、日本全体が観光立国として魅力あふれるようになるための、お手本を釧路でやっていきましよう! てな感じです。
大変光栄なわけですね。
すでに世界に誇る自然資源を最大限に生かして、そこに様々なインフラを整えていく計画があるようですが、僕は本当に不安に思う。
観光とは結局のところ現場の「人」が必要だ。それも人間的に魅力のある『人』
だいじょうぶかな? 「食」と「観光」の分野はいま本当に人手不足で、超不人気職種。
今の時点で、“おもてなし対応”できる人材がこれだけ不足していて、観光立国のモデルになんかなれるのか?
この地域は「食」だけではなく「観光」においても、ともかく“実際にやる人間”が圧倒的に少ない。
支援する人、コーディネートするひと、情報を発信する人、コンサルや専門家など、これら“お手伝いしたい人”はずいぶんいるけど、
”実際にやる人間”ってなると、だれも手を上げないじゃないか。
ついつい、手を上げちゃった僕は、なんだか孤軍奮闘状態だぞ(笑)
(*ちょっとオーバーに言ってみたよ。うん、ほかにも頑張っている人はいるから。)
『人が人をもてなす』って仕事は、1年2年ちょこっと勉強したからってできるわけじゃない。マニュアルだって最低限のものしか作れない。そんなものはすぐにお客様には見破られる。
接客とは、答えがお客様側にあるから、そのお客様と対面している“実際にやる人”しか判断できないことが極めて多い。
だから、どんなに“お手伝いしたい人”が周到にハード面を準備しても、結局のところ現場で実際に“やる人間”に、すぐれた観察力と経験というソフト面が整ってなければ、準備は無駄に終わり、
観光客は二度と来なくなります。
僕は9年前の創業時より今日まで、自分のスタッフには、料理のことより、お客様とのコミュニケーションについて厳しく指導してきています。
「観光」「接客」とは、つい数秒前まで赤の他人だった人と、プロフェッショナルな観察力と技術をもちいて、ほんのわずかな時間(ほぼ第一印象が勝負)で良好なコミュニケーションをとれる関係性を作ることなのです。
知人友人や地元の顔なじみのお客様とコミュニケーションをとるのとはまったく次元が違います。
本来の接客とは、かなり高度な技術が必要なのです。
当店はずっと人手不足で大変です。
でも、一人でも多くの“実際にやる人”が増えるように、接客担当スタッフの賃金も大幅に上昇させてきました。
でも、いち飲食店ができることにはすぐ限界がやってきます。
週末は休ませてあげれない。体調を崩しても代わりの人はいない。人が休んでいるときに働いて、人が働いているときにも働いている。
どうかどうかこのブログを読んでくださっている、行政関係や支援機関の方にお願いです。
観光客に実際に対面してる“現場の人間”が報われる地域環境にできませんか?
『自分が幸せじゃないのに、ひとの楽しい時間なんか手伝いたくない!』
こんなことをかなり昔に、スタッフに言われたことがあります。
当時はそれきいてかなり叱ったけど、でもそりゃそうだよね。当たり前だ。それが“実際にやる人”の本音だ。
『観光モデル都市』 僕は大賛成です。
ぼくは、まだ何とか前線で戦いますから、後方支援部隊の皆さんもすこし前に上がってきてください。ほんとに心からお願いします。
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